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az(4/5)

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とうとうここはぼくひとりになった。


ほのかに感じる他のぼくのにおいと思い出と頭に残るあの人の手の感触。


時々怖い感じをさせながらあの人が入ってくるけれどぼくが近寄らないのでご飯だけ置いて出ていく日があった。


ご飯を食べ終えるといつものように部屋が真っ暗になった。


寝床に戻ってうつらうつらしていると入り口からあの人が入ってきた。

怖い感じはしなかった。

昔の優しいあの人のままな気がした。


この感覚がもし間違っていてどこかに連れていかれて帰ってこれないならそれもいいかと思った。

体を起こして真っ暗な部屋をあの人の元に近づくとあの人はしゃがみこんでぼくの頭をいつものように撫でてくれた。


大粒の水滴があの人の目からこぼれ落ちてぼくの頭にあたった。


ごめんね、ごめんね…


そういってあの人は他のぼくにそうしたようにぼくを抱え上げると部屋から外にでた。


きょうみを持った外の世界に出られるかもしれないと思ったがきっとそれはかなわない、なんとなくそう思った。

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